市民による多数傷病者に対してのトリアージと応急救護所の設置

勇気ある防災
スポンサーリンク

負傷者を一時的に管理する場所として応急救護所を設置する必要があります。

そして、救護所はトリアージによって適切に負傷者をレイアウトしなければなりません。

また、負傷者と自分を守るためにも、救護所での衛生管理には十分な配慮を行う必要があります。

では、一体どのようにして行っていくのか、書いていきたいと思います。

スポンサーリンク

トリアージ

大災害などで多数の負傷者が出たときに、一人でも多くの負傷者を救うためには

負傷者への医療の優先順位を決める必要があり

もっとも優先すべきは助かる可能性はあるが生命の危機に瀕している負傷者である。

それは、応急手当の章でも説明した

気道の閉塞している負傷者、ショック状態の負傷者、そしてクラッシュ症候群の負傷者等

があげられます。

このような負傷者は赤タグをつけるが、タグがなければビニールテープなどを貼り

その後の搬送や第二トリアージを行う人に分かるようにしておけば問題はありません。

必要なビニールテープの色は、赤、黄、緑、黒です。

START法に従いトリアージを行うと

気道の確保を行わないと呼吸のできない人

1分間で30回以上の呼吸、若しくは10回未満の呼吸

1分間で120回以上の脈拍、若しくは弱くて触れない脈拍

簡単な指示に答えない

などが最優先の負傷者でとなります。

赤にあてはまらない人で歩けない人は

歩ける人はとなります。

呼吸をしていなく、気道を確保しても呼吸がない場合はとなります。

平時であれば、心配蘇生法を行い救命の輪をつなげていく活動をしなければならないことは言うまでもありません。

しかし、大災害時は助けられる可能性の高い方を選ぶということも必要であり

限りある医療資源と限りある時間を有効に使うことはとても大切なことです。

一般市民が黒タグをつけることは勇気のいることですし

黒タグをつけることに抵抗を感じたり自信がなければ違う人に判断してもらいましょう。

 

それでは、トリアージの手順を簡単に説明します。

あくまでも一例ですので、他のやり方を使って行っても問題はありません。

まず、ボイストリアージをします。

あなたの居る場所に声によって人を集めます。

集まってこれる方は緑、または怪我なしです。

集まれない負傷者に対してSTART法を実施しましょう。

START法は上記に書いてあるとおりです。

以上になります。難しくないですよね?

 

色分けができた人から救護所に搬送します。

次は救護所について述べていきます。

救護所の設置

災害現場に行き負傷者を発見したら、救護所の設置を考えなければなりません。

救護所を設置するには、第一に負傷者や救護者にとって安全かどうか

そして、人や資器材が集めやすく活用しやすい場所かどうかが重要となります。

医療機関に搬送し命をつなげていくことが大切となりますので、緊急車両も入りやすく出やすい場所でなければなりません。

救護所は、赤、黄、緑の各色ごとに区分けしていなければならず、下に敷くシート自体が各色になっているトリアージシートなどがあれば、簡単に設置することができます。

基本的な搬送の優先順位として緊急度の高い順に赤→黄→緑となっていることから

緊急車両の停車位置や搬送の動線を考え、赤の区域を一番搬送しやすい場所に設置

しなければならないことは言うまでもありません。

また、ご遺体の安置所は救護所から離し、目隠しなどをして救護所から見えないようにしましょう。

衛生管理

負傷者とあなた自身を守るためにも衛生管理はとても大事なことです。

簡単なことばかりなので、絶対に守りましょう。

衛生環境の悪化や人の体液に触れることで、感染症に罹患します。

まず、こまめに手を洗いましょう。

水がない状況であれば、除菌のティッシュでこまめに手を拭きましょう。

手を洗うことで多くの菌から身を守ることができます。

また、使い捨てのビニール手袋を着用し、直接体や体液に触れないようにしましょう。

そのときは、使い捨てのマスクとゴーグルも着用し、感染から自分を防護します。

包帯は殺菌したものを使いましょう。

救護所で出たゴミは医療廃棄物として、別のビニール袋に入れ管理しましょう。

また、汚物は埋めましょう。

以上が簡単ですが衛生管理となります。

 

トリアージを行い、救護所を衛生管理しながら設置、運営する。

ちょっとした工夫で命をつなげることができます。

一人でも多くの命を救うために。

コメント

タイトルとURLをコピーしました